警備会社の道路使用許可申請代行は違法?行政書士法改正と罰則、正しい対応を解説

どーも!いつも記事をお読みいただきありがとうございます。

行政書士山本貴史事務所です。

行政書士

警備会社が交通誘導警備を受注すると、元請会社や建設会社から「道路使用許可の申請もお願いできませんか?」と頼まれることがありますよね。

これまで、元請会社の担当者が申請書類を作成したり、警備会社が交通誘導の手配とあわせて申請関係の業務を引き受けたりしていたケースもあるかもしれません。

しかし、道路使用許可の申請に関しては、誰が申請者になれるのかという問題と、他人から依頼された申請書類を作成する業務の問題を分けて考える必要があります。

2026年1月1日には改正行政書士法が施行され、行政書士等でない者による書類作成業務の制限について、報酬の名目を問わないことが条文上明確化されました。また、違反行為をした者には、1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金が科される規定があります。

今回の改正を機に、これまで社内や取引先に任せていた申請関係の業務を見直すいいきっかけになればいいですよね。

この記事では、道路使用許可の基本的な仕組みから、申請者の要件、行政書士法違反となる可能性がある業務、違反した場合の罰則、元請会社や警備会社が取るべき対応までわかりやすく解説します。

  • 道路使用許可とは何か
  • 道路使用許可は誰が申請するのか
  • 警備会社が申請書類を作成・提出する場合の注意点
  • 行政書士法に違反した場合の罰則
  • 元請会社・建設会社が行政書士に依頼するメリット

警備会社の経営者、元請会社・建設会社の担当者など、道路使用許可の申請に関わる方は参考にしていただければと思います。

2号警備

道路使用許可とは?

まずは道路使用許可の制度について再確認しておきましょう。
道路使用許可とは、道路交通法第77条に基づき、本来は人や車の通行を目的とする「道路」において、工事やイベントなど、通行以外の特別な使い方をする際に、管轄の警察署長から得る許可のことです。

道路は「安全で円滑な交通」のために存在しますよね?

なので、安全で円滑な交通の妨げとなる行為は原則として禁止されています。

しかし、インフラ整備のための道路工事や、地域のお祭り、ビラ配りといった社会的・経済的な活動で道路を使用しなければならないケースもあります。

その時に利用する制度が『道路使用許可』です。

道路使用許可の目的は、「交通の安全と円滑の維持」と「社会的に必要な道路の特別利用」のバランスを調整することにあります。警察が事前に計画を審査し、必要な安全対策(誘導員の配置や迂回路の設定など)を条件として課すことで、交通への危険や影響を最小限に抑えつつ、必要な活動を合法的に行えるようにしています。

例えば、次のような行為が道路使用許可の対象となり得ますので覚えておきましょう。

許可が必要な4つの行為(道路交通法第77条第1項)

法律上、以下のいずれかの行為をする場合は、事前に許可を取得する必要があります。

  • 第1号(道路工事・作業): 道路の掘削、電柱の設置、マンホールの修理、建設現場の足場設置など

  • 第2号(工作物の設置): 石碑、銅像、広告塔、アーチなどの設置

  • 第3号(場所を移動しない出店): 屋台、露店、靴磨きなど

  • 第4号(各都道府県の公安委員会が定める行為): お祭りや神輿の通行、マラソン大会、路上でのロケーション撮影、ビラ配り、街頭演説など

上記の4つの類型ですね。
どれに該当するのかわから無い場合は、管轄の警察署で確認するのが一番早いです。

窓口は各警察署の交通課となります。
事前相談や申請などで伺う際には、事前に電話でアポを取っていくようにしましょうね。

道路使用許可の申請者は誰なのか

道路使用許可の申請者を考えるうえで、知っておかなければならないのが道路交通法第77条第1項第1号。
内容はどんなものかというと、道路使用許可を申請すべき人ですね。

同号では、道路において工事・作業をしようとする者、または当該工事・作業の請負人が許可を受ける対象として定められています。

つまり、申請者となる可能性があるのは、実際に工事・作業を行う者だけではなく、その工事・作業を請け負っている者も対象となります。

まぁ、施工者が申請者となるケースがほとんどですが、申請者を検討する際には、工事・作業の実態と、各会社がどの業務を請け負っているのかを確認する必要があります。

警備会社が交通誘導を受注している場合

例えば、次のような契約関係を考えてみましょう。

  • 建設会社:道路上の工事を請け負っている
  • 警備会社:工事に伴う交通誘導警備を請け負っている

この場合、警備会社が受注しているのは交通誘導警備であり、道路上の工事そのものを請け負ってはいませんよね?

となると、必然的に申請者は警備会社ではなく、工事を請け負っている施工会社ということになります。

逃走中

警備会社が道路使用許可の申請を代行すると違法なのか

申請者になれるかという問題とは別に、警備会社が元請会社などから依頼を受け、申請書類を作成する場合には、行政書士法違反になる可能性が高いです。

行政書士法改正以降は、更にリスクが高くなったと言えますね。
簡単に行政書士法上の注意すべきポイントをまとめます。

行政書士法第1条の3・第19条第1項の業務制限

行政書士法第1条の3では、行政書士の業務として、他人の依頼を受けて報酬を得て、官公署に提出する書類などを作成することが定められています。

そして、行政書士法第19条第1項では、行政書士または行政書士法人でない者が、他人の依頼を受け、報酬を得て、業として同法第1条の3に規定する業務を行うことを制限しています。

道路使用許可の申請書類も、官公署に提出する書類に当たります。そのため、他人の依頼を受け、報酬を得て、申請書類を業として作成する場合には、行政書士法上の問題が生じる可能性があります。

上記の文言を見ると、書類作成で報酬を得ることがダメなのであれば、警備料金にいれてしまうなり、名目を変えてしまえば問題ないじゃんと思いますよね?

実際、コンサル費用だなんだで書類を作成の代行をしていた業者さんが多くいました。そんな状況はよろしくないと、行政書士会が重い重い腰を上げて対応したのが、2026年の法改正になります。

2026年1月1日の行政書士法改正で何が変わったのか

2026年1月1日に施行された改正行政書士法では、第19条第1項に「他人の依頼を受けいかなる名目によるかを問わず報酬を得て」という文言が加えられました。

この改正は、報酬の名目を変えることで規制を回避できるわけではないことを、条文上明確化したものです。

日本行政書士会連合会も、会費、手数料、コンサルタント料、商品代金など、どのような名目で対価を受け取っていても、規制対象となる書類作成業務を業として行うことは、改正前から制限されていたと説明していますしね。

こうして明文化されたことで、今まで違法な行為をさせられていた業者さんも違法な依頼を断りやすくなりましたし、悪質な無資格業者を一掃するための第一歩となったと言えます。

行政書士法に違反した場合の罰則

行政書士法第19条第1項の業務制限に違反した場合、同法第21条の2に基づき、違反行為をした者は1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金に処される可能性があります。また、両罰規定もあり、法人の代表者や従業員などが法人の業務に関して違反行為をした場合には、行為者本人だけでなく、法人にも100万円以下の罰金が科される可能性があります。

つまり、会社として業務を受注していた場合でも、担当者個人だけの問題で終わりませんので要注意です。

今回の改正を機に、社内の業務フローを見直すきっかけに

道路使用許可の申請について、これまで元請会社の担当者が書類を作成していたり、警備会社が交通誘導の手配とあわせて申請関係の業務まで引き受けていたりするケースもあるかもしれません。

しかし、慣例的に行ってきた業務であっても、現在の契約内容や実際の業務が法令に適合しているかは、別途確認する必要があります。

  • 誰が道路使用許可の申請者となるのか
  • 誰が申請書類を作成しているのか
  • 書類作成に対して、どのような報酬が発生しているのか
  • 警備会社と元請会社の業務範囲が明確になっているか
  • 必要に応じて行政書士へ依頼する体制

これまでの方法をそのまま続けるのではなく、業務の実態を確認したうえで、適切な役割分担を検討しましょう。

元請会社・建設会社は道路使用許可の申請をどう進めるべきか

元請会社や建設会社にとって、道路使用許可の申請は、工事を進めるうえで必要となる大切な手続きの一つですよね。

担当者が申請書類を作成する場合、工事内容や現場状況に応じて必要な資料を準備し、申請内容を整理しなければなりません。

まぁ、手間です。
簡単な申請だけであればいいですが、厄介な申請も多いですし、なにより警察署へ行く手間もあります。
それだけの手間をかけて、使用許可が間に合わないなんてなると最悪ですよね。

そうした事態にならないよう、難易度が高い、繁忙期の申請は私達行政書士に依頼する体制を整えておくのも一つの方法です。

申請書類の作成や必要資料の整理を専門家に相談することで、担当者の負担を軽減し、本来の工事業務に集中しやすくなることが期待できます。

今回の行政書士法改正を、これまでの申請業務の進め方を見直すきっかけにしてみてはいかがでしょうか。

行政書士

当事務所の道路使用許可申請サポート

当事務所では、道路使用許可の申請について、現地確認~書類作成~許可証の受領サポートまで対応しています。

書類作成・申請サポート

33,000円(税込)

現地測量・写真撮影はお客様にご対応いただくプランです。

  • 申請に必要な情報の確認
  • 申請書類の作成
  • 申請に必要な資料の整理

現地確認を含むサポート

55,000円(税込)~

現地測量・写真撮影から申請手続きまでを含むプランです。

  • 現地測量・写真撮影
  • 申請書類の作成
  • 警察署への申請手続き
  • 通常の補正対応
  • 許可証の受領

※上記は基本料金です。警察署に納付する申請手数料、交通費・出張費などの実費は別途ご負担いただきます。現場の状況、申請内容、対応地域などによって追加費用が生じる場合がありますので、事前にお見積もりいたします。

道路使用許可の申請は、工事内容や現場の状況によって必要な対応が異なります。

「申請者を誰にすればよいのか分からない」「社内で行っていた申請書類の作成を外部に依頼したい」「警備会社から申請書類の作成について相談された」など、お困りのことがあればご相談ください。

警備会社だけでなく、元請会社・建設会社からのご相談にも対応いたします。

道路使用許可対応地域

当事務所では、大阪府・京都府・奈良県・滋賀県・兵庫県の道路使用許可申請についてご相談を承っています。

道路工事や道路上の作業に伴う道路使用許可について、申請者の確認、申請書類の作成、現地測量・写真撮影を含む申請サポートまで、ご希望に応じて対応いたします。

大阪府の対応地域

対応地域
大阪市、堺市、岸和田市、豊中市、池田市、吹田市、泉大津市、高槻市、貝塚市、守口市、枚方市、茨木市、八尾市、泉佐野市、富田林市、寝屋川市、河内長野市、松原市、大東市、和泉市、箕面市、柏原市、羽曳野市、門真市、摂津市、高石市、藤井寺市、東大阪市、泉南市、四條畷市、交野市、大阪狭山市、阪南市、島本町、豊能町、能勢町、忠岡町、熊取町、田尻町、岬町、太子町、河南町、千早赤阪村

京都府の対応地域

対応地域
京都市、福知山市、舞鶴市、綾部市、宇治市、宮津市、亀岡市、城陽市、向日市、長岡京市、八幡市、京田辺市、京丹後市、南丹市、木津川市、大山崎町、久御山町、井手町、宇治田原町、笠置町、和束町、精華町、南山城村、京丹波町、伊根町、与謝野町

奈良県の対応地域

対応地域
奈良市、大和高田市、大和郡山市、天理市、橿原市、桜井市、五條市、御所市、生駒市、香芝市、葛城市、宇陀市、山添村、平群町、三郷町、斑鳩町、安堵町、川西町、三宅町、田原本町、曽爾村、御杖村、高取町、明日香村、上牧町、王寺町、広陵町、河合町、吉野町、大淀町、下市町、黒滝村、天川村、野迫川村、十津川村、下北山村、上北山村、川上村、東吉野村

滋賀県の対応地域

対応地域
大津市、彦根市、長浜市、近江八幡市、草津市、守山市、栗東市、甲賀市、野洲市、湖南市、高島市、東近江市、米原市、日野町、竜王町、愛荘町、豊郷町、甲良町、多賀町

兵庫県の対応地域

対応地域
神戸市、姫路市、尼崎市、明石市、西宮市、洲本市、芦屋市、伊丹市、相生市、豊岡市、加古川市、赤穂市、西脇市、宝塚市、三木市、高砂市、川西市、小野市、三田市、加西市、丹波篠山市、養父市、丹波市、南あわじ市、朝来市、淡路市、宍粟市、加東市、たつの市、猪名川町、多可町、稲美町、播磨町、市川町、福崎町、神河町、太子町、上郡町、佐用町、香美町、新温泉町

よくある質問

道路使用許可と行政書士法に関するよくある質問

Q.2026年1月1日より前は、警備会社が申請書類を作成しても問題なかったのですか?

元々違法でした。
日本行政書士会連合会は、規制対象となる書類作成業務を、対価を受け取って業として行うことは改正前から制限されていたと説明しています。
業務委託費など、名目を変えていただけで行為自体は書類作成業務ですので違法です。

しかし、今回の改正では、行政書士等でない者による業務の制限について、報酬の名目を問わないことが条文上明確化されましたので、名目を変えても違法なんだよと念を押された形になります。

Q.行政書士法に違反すると、会社も罰せられるのですか?

行政書士法第19条第1項の業務制限に違反した場合、違反行為をした者には、同法第21条の2に基づき、1年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金が科される可能性があります。また、法人の業務に関して違反行為が行われた場合には、両罰規定により、法人にも100万円以下の罰金が科される可能性があります。

Q.元請会社が自社の従業員に申請書類を作成させることも違法ですか?

元請会社が自社の業務として、自社の従業員に申請書類を作成させる場合と、他人の依頼を受けて報酬を得て書類作成業務を行う場合は、区別して考える必要があります。行政書士法第19条第1項の規制は、他人の依頼を受けて報酬を得て、対象となる業務を業として行う場合などに問題となります。

したがって、自社の業務を自社の社員がやるのであれば特に問題はありません。

Q.どれくらいの期間で道路使用許可は取得できますか?

申請の内容にもよりますし、管轄の警察署にもよりますが、概ね申請後7日間(土日祝は除く)が目安となります。

道路使用許可サポート案内

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