どーも!いつも記事をお読みいただきありがとうございます。
行政書士山本貴史事務所です。

繁華街のダンスクラブの店内や入口にセキュリティスタッフを配置しているお店が最近増えましたよね。
SNSなどでたまに目にしますが、筋肉ガッチガチでまぁいかついこと。
あの格好いいセキュリティ業務も、有償で警備業務を請け負う場合は警備業法で定められた認定を取得する必要があります。
皆さんが思う警備員との差が激しいと思いますが、法律上の立ち位置や業務内容は変わりません。
有償で他人の需要に応じて警備業務(盗難、事故、トラブルなどの危害の発生を防止し顧客の安全を守る業務)を行っています。
さて、この記事では、ダンスクラブなどのセキュリティ会社の開業を考えている方の為に、確認すべき法律上のポイントを解説します。
お忙しい経営者の方でもささっと読めるように、要点をぎゅぎゅぎゅっと絞ってわかりやすくまとめました。

クラブのセキュリティには警備業の認定が必要
先ほども軽く説明しましたが、結論からいうと、外部の警備会社として他人の需要に応じて警備業務を行う場合は、原則として警備業法に基づく認定が必要です。
警備業法第2条第1項は、警備業務について、同項各号に該当する業務であって「他人の需要に応じて行うもの」と定めています。
とはいえ、認定が必要ないケースも勿論あります。
自社で雇用したスタッフが店内を警戒する場合
クラブの経営者が自社の従業員を雇用し、自店舗の管理や安全確保のためにスタッフを配置する場合、他人の需要に応じて警備業務を行う形態とではないですよね。
そのため、自社の店舗を自社スタッフで警備業務を行うのであれば警備業の認定は必要ありません。
無償で警備業務をする場合
なんでボランティアでやるの?と思われる方もいるかもしれませんが、今の世の中だと完全にないとも言い切れないですよね。
例えば、SNSのインフルエンサーになるために無償で業務を行っていたり、格闘技ジムを経営していて顧客獲得のPRとしてセキュリティをやっているなど。
その時代に合わせた職業があるので、職業の名称などは変わる可能性もありますが、警備業認定が必要になるのかの判断は、実態としてどのような業務を行っていて、どのような契約で請け負っているのかです。
先ほども言ったように、有償で他人の需要に応じて警備業務を行うのであれば認定は必要だということは最低限理解しておいてください。
クラブのセキュリティは何号警備に該当する?
警備業法では、警備業務の内容によって区分が分かれています。クラブのセキュリティについても、実際にどのような業務を行うのかによって、該当する警備区分を検討する必要があります。
| クラブで想定される業務 | 検討する警備区分 | 判断のポイント |
|---|---|---|
| 店内の巡回、盗難防止、施設の警戒 | 1号警備 | 施設における盗難等の事故を警戒・防止する業務か |
| 入場待ちの列の整理、混雑時の事故防止 | 2号警備 | 雑踏する場所での事故を警戒・防止する業務か |
| オーナーや出演者、VIPなどの身辺警護 | 4号警備 | 特定の人物に対する危害を、その身辺で警戒・防止する業務か |
| 入口での入場確認、迷惑客への対応 | 個別判断 | 通常の店舗管理なのか、警備業法上の警備業務なのか |
※上記はあくまで判断の目安です。実際の警備区分は、業務の目的や契約内容、実施する業務の実態によって判断します。
このように、クラブのセキュリティといっても、施設内の安全管理、混雑による事故の防止、特定の人物の身辺警護では、それぞれ業務の目的が異なります。
くどいようですが大切なことですので何度も言っておきますね。
実態としてなんの業務を行っているかで判断ですよ。
入口に立っているから2号警備、トラブルに対応するから4号警備というように、業務の一部分だけで区分が決まるわけではありません。警備業法第2条第1項の定義に照らし、実際の業務内容を確認することが重要です。

クラブの営業許可と警備業の認定は別の手続き
クラブのセキュリティを検討する際には、警備業法だけでなく、クラブ自体の営業に関係する風営法についても確認しておく必要があります。
風営法では、営業の内容などに応じて、風俗営業や特定遊興飲食店営業などの制度が設けられています。
例えば、客にダンスなどの遊興をさせ、酒類を提供する深夜営業については、営業の実態や場所などの要件によって、特定遊興飲食店営業の許可が問題になります。
※詳細は下記記事をお読みください。
一方、客への接待を伴う営業など、別の営業区分に該当する場合もあります。
そのため、「クラブだから必ずこの許可が必要」と一律に判断することはできません。営業時間、接待や遊興の実態、営業所の所在地などを確認し、該当する営業区分を判断する必要があります。
クラブのセキュリティを外部委託するときの注意点
外部の警備会社にセキュリティを依頼する場合は、会社の認定の有無だけでなく、依頼する業務の内容も具体的に確認しましょう。
依頼する業務の範囲を明確にする
例えば、次の業務をすべて「店舗警備」として一括りにしてしまうと、実際に何を依頼しているのかが曖昧になりがちです。
- 店内の巡回や施設の安全管理
- 入場待ちの列や混雑時の事故防止
- 入場者の確認や店舗ルールに基づく対応
- オーナーや出演者などの身辺警護
これらは業務の目的が異なるため、契約時には具体的な業務内容や対応範囲を明確にしておくことが大切です。
特に、身辺警護も依頼する場合は、通常の店舗警備と同じものとして扱わず、4号警備に該当するかも含めてしっかりと確認しましょう。
トラブル発生時の対応も決めておく
クラブでは、客同士のトラブルや迷惑行為などが発生することも考えられます。
そのため、どのような状況でセキュリティスタッフが対応するのか、店舗責任者への連絡や警察への通報をどのように行うのかなど、役割分担を事前に整理しておくことが重要となります。
また、セキュリティスタッフを配置したからといって、法律上認められていない実力行使が許されるわけではありません。対応方法についても、契約内容や法令に沿って確認しておきましょう。
まとめ
クラブのセキュリティに必要な手続きを確認する際は、最初に「どのような業務を、誰が行うのか」を整理しましょう。
自社の従業員が店舗管理を行うのか、外部の警備会社に施設警備を委託するのか、それとも特定の人物の身辺警護まで依頼するのかによって、確認すべきポイントが異なります。
警備業法上の区分や認定の要否は、業務の名称だけでは判断できません。契約内容と実際の業務を照らし合わせ、必要な手続きを確認することが大切です。

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