どーも!いつも記事をお読みいただきありがとうございます。
行政書士山本貴史事務所です。

「無料案内所を開業したいけど許可は必要?」
「風営法の許可を取れば営業できるの?」
「キャバクラなどの飲み屋を紹介するだけなのに規制されるの?」
繁華街を歩いているとよく見かける無料案内所ですが、実は誰でも自由に開業できるわけではありません。
「大阪府特殊風俗あっせん事業の規制に関する条例」
「京都府風俗案内所の規制に関する条例」
「歓楽的雰囲気を過度に助長する風俗案内の防止に関する条例」
などの各都道府県の条例によって厳しく規制されており、事業開始前の届出や営業場所の制限、深夜営業の禁止など様々なルールが設けられています。
届出を行わずに営業した場合や条例違反をした場合には、営業停止や罰則の対象となる可能性もあります。
この記事では、無料案内所の仕組みから開業要件、必要な届出、禁止事項、罰則まで要点をぎゅぎゅぎゅっと絞って分かりやすく解説します。

無料案内所とは?
街で見かける「無料案内所」の仕組み
まずはこの記事があなたが探している情報なのか、無料案内所への認識を共有しておきましょう。
無料案内所とは、利用者に対してキャバクラ、クラブ、ラウンジ、ガールズバーなどの店舗情報を提供し、希望する店舗へ案内する事業のことです。
利用者は無料でサービスを受けられるため「無料案内所」と呼ばれています。
繁華街では、
・キャバクラ案内所
・ナイトスポット案内所
・無料案内所
・総合案内所
など様々な名称で営業されていますよね。
収益はどこから発生するのか
利用者は無料で案内を受けられますが、案内所は店舗から紹介料(送客手数料)を受け取ることで利益を得ています。
例えば、「お客様を紹介したら5,000円」「利用料金の20%」といった契約が店舗との間で締結されているケースが一般的です。
つまり無料案内所は、利用者と店舗をマッチングする仲介ビジネスといえます。

無料案内所はなぜ規制されるのか?
「無料案内所は店舗を紹介するだけなのに、なぜ規制されるの?」
そう疑問に感じる方も多いでしょう。
無料案内所は、
- キャバクラ
- クラブ
- ガールズバー
- ソープランド
※大阪府では性風俗(ホテヘル・デリヘル・ヘルス等)への案内、紹介、斡旋等は禁止されております。(大阪府特殊風俗あっせん事業の規制に関する条例第三条)
などの風俗関連営業と密接な関係を持つ業種です。
そのため、青少年保護や地域の生活環境保全の観点から様々な法令による規制を受けています。
無料案内所を開業する場合は、次の3つの規制を理解しておく必要がありますので注意しましょう。
無料案内所を規制する3つの法律・条例
①風営法
②特殊風俗あっせん事業条例
③客引き規制条例
それぞれの役割を簡単に説明すると
①風営法
風営法はキャバクラやクラブ、性風俗店などを営業する店舗側を規制する法律です。
営業時間や営業区域、管理者の選任などについて細かく定められています。
無料案内所自体は風俗営業を行うわけではありませんが、紹介先となる店舗の多くが風営法の規制対象となっています。
②特殊風俗あっせん事業条例
無料案内所を直接規制するのがこの条例です。
大阪府では特殊風俗あっせん事業条例により、
- 営業開始時の届出
- 営業場所の制限
- 深夜営業の制限
- 名義貸しの禁止
などが定められています。
無料案内所を開業する場合に最も重要となる規制となります。
③客引き規制条例
無料案内所の従業員が路上で客引きを行った場合は、別途客引き規制の対象となります。
例えば、
- 執拗な声掛け
- 進路妨害
- 強引な勧誘
などは条例違反となる可能性があります。
「無料案内所の届出をしているから客引きも自由にできる」
というわけではないことを十分理解しておきましょう。

無料案内所に必要な届出
まず、風営法の許可が必要だと勘違いされる方も多いので説明しておきますね。
無料案内所は風俗営業許可ではない
無料案内所はキャバクラやクラブを営業するわけではありません。
そのため風営法第3条の風俗営業許可の対象ではありません。
したがって一般的な風俗営業許可とは別の制度で規制されています。
大阪府では「特殊風俗あっせん事業」の届出が必要
大阪府では、
「大阪府特殊風俗あっせん事業の規制に関する条例」
によって無料案内所の営業が規制されています。
条例では、接待飲食等営業を利用しようとする客に対して店舗を紹介する事業者について届出義務を課しています。
届出をしなければ営業できない
無料案内所を開業する場合は、営業開始10日前までに公安委員会へ届出を行う必要があります。
無届で営業を開始すると条例違反となりますので要注意です。
どのような行為が「あっせん」に該当するのか
次のような行為は典型的なあっせん行為です。
- 店舗を紹介する
- 店舗へ電話する
- 予約を取る
- 店舗へ誘導する
- 店舗利用を勧める
- 利用料金を説明する
- 店舗との間を仲介する

無料案内所を開業するための要件
人的要件
無料案内所を開業するためには一定の欠格事由に該当していないことが必要です。
欠格事由とは?
例えば、
- 破産して復権していない者
- 一年以上の拘禁刑に処され、又は大阪府特殊風俗あっせん事業の規制に関する条例や風俗営業法等の一定の法令に掲げる罪を犯して1年未満の拘禁刑若しくは罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から起算して5年を経過しない者
- 最近5年間に営業停止処分などを受けた者
- 暴力団員でなくなってから5年を経過していない者
- アルコール、麻薬、大麻、あへん又は覚醒剤の中毒者
- 未成年者
簡単に言うと、反社的な悪いことしてる人には営業させないよ?といった感じですね。
欠格事由に該当していないか届出前に確認しておきましょう。
営業所の場所的要件
人的要件を満たしていても、営業場所の要件をクリアしていなければ開業できません。
無料案内所はどこでも出店できるわけではないため、物件契約前の調査が非常に重要です。
注意すべきなのは、【保全対象施設】と【用途地域】。
【用途地域】
第一種低層住居専用地域、第二種低層住居専用地域、第一種中高層住居専用地域、第二種中高層住居専用地域、第一種住居地域、第二種住居地域、準住居地域及び田園住居地域は営業不可。
【保全対象施設】
学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第一条に規定する学校若しくは同法第百三十四条第一項に規定する各種学校のうち主として外国人の幼児、児童、生徒等に対して教育を行うもの、就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律(平成十八年法律第七十七号)第二条第七項に規定する幼保連携型認定こども園、児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第七条第一項に規定する保育所又は医療法(昭和二十三年法律第二百五号)第一条の五第一項に規定する病院若しくは同条第二項に規定する診療所(患者を入院させるための施設を有するものに限る。以下同じ。)の敷地(これらの用に供するものと決定した土地を含む。以下同じ。)の周囲おおむね百メートル(当該施設の敷地が都市計画法第八条第一項第一号に規定する商業地域にある場合にあっては、当該施設の敷地の周囲おおむね五十メートル)の区域。
無料案内所の届出手続き
無料案内所を開業する場合は、営業開始前に所定の届出を行う必要があります。
ただし、地域によって規制内容や必要書類が異なるため、事前に管轄警察署へ確認することをおすすめします。
届出先
案内書所在地の管轄の警察署の生活安全課
提出時期
営業開始10日前までに届出を行います。
主な必要書類
地域によって異なりますが、一般的には次のような書類が必要になります。
- 届出書
- 営業方法を記載した書類
- 営業所平面図
- 営業所周辺図
- 賃貸借契約書
- 建物の登記事項証明書
- 使用承諾書
- アルコール、麻薬、大麻、あへん又は覚醒剤の中毒者に該当しない旨の医師の診断書
- 法人登記事項証明書及び定款(法人の場合)
- 住民票
- 身分証明書
- 誓約書
- 管理者の写真(届出前6月以内に撮影された無帽、正面、全身、無背景の縦の長さ12cm、横の長さ8cm、裏面に氏名及び撮影年月日を記入したもの)

無料案内所を開業する際の注意点
無料案内所は「店舗を紹介するだけ」の事業に見えますが、実際には様々な法規制が絡みます。
ここを理解せずに営業すると、思わぬ違反につながることがあります。
デリヘルの紹介はできるのか?
※大阪府では性風俗(ホテヘル・デリヘル・ヘルス等)への案内、紹介、斡旋等は禁止されております。(大阪府特殊風俗あっせん事業の規制に関する条例第三条)
深夜0時以降は営業できる?
これは非常に重要なポイントです。
大阪府条例では、深夜時間帯におけるあっせん行為が禁止されています。
つまり、
「深夜営業しているお店を紹介しているから案内所も24時間営業できる」
というわけではありません。
繁華街で営業する場合、この規制を知らずに深夜営業してしまうケースがあります。
無料案内所を開業する際は必ず確認しておきましょう。
客引き行為との違い
無料案内所の運営者が最も注意すべきポイントの一つです。
無料案内所は合法的な案内事業ですが、客引き行為は別問題です。
例えば、
- 路上で執拗に声を掛ける
- 通行人を追いかける
- 進路を妨害する
- 強引な勧誘を行う
といった行為は各自治体の迷惑防止条例等に抵触する可能性があります。
広告表示の注意点
無料案内所の看板や広告にも注意が必要です。
特に、
- 過度な性的表現
- 誤認表示
- 虚偽広告
などはトラブルの原因になります。
繁華街では派手な看板を設置したくなりますが、景観条例や屋外広告物条例の規制も確認しておきましょう。
無料案内所の禁止行為
無料案内所は届出をすれば何でもできるわけではありません。
条例では様々な禁止行為が定められています。
名義貸し
他人に自分の届出名義を使用させる行為は禁止されています。
例えば、
「知人名義で届出をして実際は別人が運営する」
といったケースです。
これは風営法でも問題となる典型的な違反です。
無許可店舗の紹介
紹介先店舗が適法に営業していることは非常に重要です。
無許可営業店を積極的に紹介していた場合、行政指導や処分の対象となる可能性があります。
未成年者の立入り
無料案内所であっても青少年保護の観点は非常に重視されています。
そのため、
- 未成年者を従業員として雇用する
- 未成年者を案内対象とする
- 未成年者を営業所へ立ち入らせる
といった行為は厳しく規制されます。
虚偽説明
店舗情報を偽って案内することも禁止されるべき行為です。
例えば、
- 実際より安い料金を案内する
- サービス内容を誇張する
- 存在しない割引を説明する
などです。
利用者とのトラブルは店舗だけでなく案内所にも波及します。
暴力団排除規定
近年は暴力団排除が強化されています。
営業者だけでなく、
- 実質的支配者
- 出資者
- 管理者
なども確認されることがあります。

よくある質問
Q. 無料案内所は全国どこでも営業できますか?
いいえ。
都道府県条例や自治体独自の規制が存在するため、地域ごとに確認が必要です。
Q. 風俗営業許可を持っていれば無料案内所も営業できますか?
できません。
無料案内所には無料案内所独自の規制があります。
Q. 個人でも開業できますか?
可能です。
Q. 行政書士へ依頼するメリットはありますか?
場所的要件の調査や書類作成を任せられるため、開業後のトラブルを防ぎやすくなります。
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