防火管理者の資格とは?飲食店オーナーが必要な種類・取得方法・費用を行政書士が徹底解説

防火管理者

どーも!いつも記事をお読みいただきありがとうございます。

行政書士山本貴史事務所です。

行政書士

弊所は京都・大阪を中心に風営法・消防法の手続きのお手伝いをさせていただいています。
許認可についてお悩みがありましたらお気軽にお問い合わせくださいね。

さて、今回の記事のテーマは皆さん気になる『消防法』についてです。飲食店やキャバクラなどのお店を開業する際、保健所や警察署への許可申請手続きが必要ですよね?

しかし、「消防署への手続き」については、『自分で手続きをするものだと知らなかった』というオーナー様も多く、後日消防署に指摘されて初めて気づくことがほとんどです。

今回は、、、【防火管理者】について。

「えっ、僕も講習に行かなきゃいけないんですか?」

飲食店開業手続きの打ち合わせをしていると、多くのオーナー様からこの言葉をいただきます。内装デザインやメニュー開発に情熱を注ぐ一方で、消防法の手続きを「ただの面倒な事務作業」と考えている方は少なくありませんよね。

この記事では、【防火管理者】に必要な資格、講習、必要な届出について分かりやすくまとめました。
5分程度で読めるよう内容をぎゅぎゅぎゅっと絞って解説いたしましたので最後までお読みください。

消防法

 飲食店開業に「防火管理者」の資格は必須?

飲食店を開業する際、多くのオーナー様が「うちはカウンターだけの小さな店だから、消防法の手続きなんて必要ないだろう」と消防法について深く調べることもせずに判断してしまうことがありますよね。

では、『防火管理者』の資格はどういった場合に必要になるのでしょうか?

① 運命を分ける「収容人員30人」の壁

消防法において、飲食店(特定用途防火対象物)は「収容人員が30人以上」になると、防火管理者を選任する義務が生じます。ここで最も重要なのは、この「30人」の算出方法ですね。

収容人員は「従業員の数 + 客席数」の合計です。

  • 客席数: 椅子の数です。ソファ席などの場合は、一人当たりの幅を考慮して算出されます。

  • 従業員数: 混雑時の最大シフト人数です。自分(店主)+アルバイト数名を足し忘れないようにしてください。

◇収容人数の算定方法(以下の合計)

  • 従業者の数(平常時の勤務体制で、最も多く同時に勤務する人数)
  • 客席の数(長椅子は幅0.5m×1人で計算)

(例)にんにくましまし行政書士系ラーメン店

従業員数 6人 + 客席の数 固定一人用椅子 25席

=31人(収容人数)

  • 客席数: 椅子の数です。ソファ席などの場合は、一人当たりの幅を考慮して算出されます。

  • 従業員数: 混雑時の最大シフト人数です。自分(店主)+アルバイト数名を足し忘れないようにしてください。

② 【要注意】立ち飲み・ベンチシートの「算出方法」

椅子がないからといって、収容人員が減るわけではありません。むしろ立ち飲み店や、詰めて座れるベンチシート形式の店舗の方が、計算上は不利になることすらあります。

  • 計算式: 店舗の床面積(客席部分)を 3㎡ で割った数が収容人員とみなされます。

  • 実例: 客席スペースが 60㎡(約18坪)ある立ち飲み屋の場合、計算上は20人ですが、ここに店主とスタッフ4名がいれば合計25人。さらに「ちょっと詰めれば座れる」ような予備の椅子があれば、あっという間に30人のボーダーラインを超えてしまいますね。

行政書士が教える

防火管理者講習|「甲種」と「乙種」どっちを取るべき?

防火管理者の講習には「甲種」と「乙種」の2種類があります。こ

① 「甲種」と「乙種」

まず、法的な区分を整理しましょう。

  • 甲種防火管理者: すべての規模の飲食店で選任可能。講習は2日間(約10〜12時間)。

  • 乙種防火管理者: 延べ面積が 「300㎡未満」 の飲食店でのみ選任可能。講習は1日間(約5時間)。

「うちは50㎡しかないから乙種で十分だ」と考えるのが一般的ですが、私は基本的に「甲種」の取得を推奨しています
講習は1日延びますが、将来的にメリットもありますので是非ご検討を。。

② 甲種防火管理者のメリット

飲食店を経営していくと、ある程度順調に成長すれば必ず「店舗の拡大」の話が出てきます。

「今の店が手狭になったから、もっと広い路面店に移転しよう」「駅前の大型テナントの空きがでたから新店を出そう」

この時、もし移転先の面積が300㎡(約90坪)を超えてしまったら、持っている「乙種」の資格は使えません。店舗拡大の最も忙しい時期に、再度2日間店を空けて講習を受けるのはめんどくさいですよね。最初から甲種を持っていれば、どんな大きさの店舗でも対応可能です。

また、雑居ビルの場合、ビルの管理規約やオーナーの意向で「テナントの防火管理者は全員、甲種を保持すること」と定められている場合があります。

スケジュール

防火管理者資格の取得の流れ

①講習の予約

まずは、講習の予約を行いましょう。

防火防災管理講習システム – 講習会検索画面

各都道府県ごとに検索できますが、自分の出店する地域で講習を受けなければならないという決まりはありません。
スケジュールと講習場所までの距離を考えて最適な場所で予約しましょう。

※各会場の受講人数は決まっています。早めの受講をしましょう。

② 講習当日の注意点

  • 遅刻は厳禁: 「仕込みが長引いた」「電車が遅れた」……一切通用しません。最悪の場合は受講資格を失い、受講料も返金されませんので要注意です。

  • スマホ・居眠りへの厳罰: 講習中、スマホを触っていたり居眠りは厳禁です。

  • 効果測定(テスト): 最後に簡単なテストがありますが、これは講習を聴いていればまず落ちることはありません。しかし、「合格させるための試験」ではなく「理解度を確認するための関門」であることを忘れないでください。

③ 取得コスト

受講費用は甲種で8,000円〜10,000円程度。

書類

防火管理者講習は誰が受けるのか?|「名義貸し」の危険性

① 店長や正社員を防火管理者に選任する条件

オーナー以外を防火管理者に据える場合、消防法では「管理的または監督的な地位にある者」であることが求められます。

  • アルバイトではダメな理由: 防火管理者は、消火器が期限切れなら買い替えを指示し、避難の邪魔になる荷物をどかさせる権限を持たなければなりません。シフトで入るだけのアルバイトスタッフに、店舗の安全コストを執行する権限があるとはみなされにくいのです。

② 「名義貸し」と法的リスク

「親戚が資格を持っているから名前を貸してもらう」「退職した前店長の名前のままにしておく」……これらはすべて、消防法違反です。 万が一、その状態で火災が発生し、死傷者が出た場合、オーナー様は「防火管理者を適切に選任していなかった」という一点で、業務上過失致死傷罪に問われるだけでなく、火災保険の支払いを拒絶される可能性もあります。

③ 外部委託(外部委託防火管理者制度)

近年、オーナーが遠方に住んでいる場合などに、プロの防災コンサルタントに防火管理を委託する制度があります。

  • ハードルの高さ: 「オーナーが近くにいない」「適切な社員がいない」という正当な理由を消防署長に説明し、承認を得る必要があります。また、委託費用も月額数万円〜かかるため、小規模飲食店にとってはコスト負担が重くなります。

許可証

防火管理者選任届の正しい書き方と提出の作法

資格を取得し、修了証が手元に届いたら、「防火管理者選任届の提出」です。消防署の窓口で「ここが違います」と突き返されないためにポイントを整理しますね。

① 選任届を書く際の「3つポイント」

特に間違いやすいポイントは以下の3点です。

  • 「管理権原者」と「防火管理者」の混同: 届出書の上の段(届出人)には、お店の社長やオーナーの名前を書きます。下の段(選任する者)には、実際に資格を取った人の名前を書きます。自分一人の店なら両方に自分の名前を書きますが、役割が違うことを理解しておきましょう。

  • 「選任種別」の整合性: 取得したのが甲種なら「甲種」、乙種なら「乙種」にチェックを入れますが、前述の通り300㎡以上の店舗で「乙種」の修了証番号を書くと、その場で受理を拒否されます。

  • 修了証番号の転記ミス: 意外に多いのが、修了証にある「発行番号」の転記ミスです。消防署はデータベースで照合するため、一文字でも違うと「資格の確認が取れません」となります。

 

② 提出先は「どこ」の「誰」なのか

  • 管轄消防署の本署へ: お店の近くに「〇〇出張所」があっても、防火管理の届出は本署の「予防課」や「査察課」でしか受け付けていない自治体が多いです。二度手間を防ぐため、必ず管轄本署を確認してください。

  • 提出部数は「正副2部」が鉄則: 消防署に渡す用と、自分のお店で保管する用の2部を持参します。控えの書類に消防署の「受領印」をもらうことが、保健所の検査や、万が一の際の証明として役に立ちます。

③ 他の提出書類も併せて提出しよう

防火管理者を選任すると、併せて消防計画の作成も必要となります。
下記記事に詳細をまとめていますので併せてお読みください。

【消防計画作成届】誰が出す?書き方から罰則まで行政書士が徹底解説

💡 忘れがちなもう一つの届出 【防火対象物使用開始届】いつ誰が出す?提出期限や書き方、罰則まで徹底解説

特定用途は5年ごとの「再講習」が必須!

飲食店(特定用途)の防火管理者には、条件により5年ごとに講習を受講する義務があります。

① 再講習が必要な人の条件

すべての防火管理者に再講習があるわけではありません。以下の条件に当てはまる場合、5年ごとの再講習が義務付けられています(消防法施行令第3条第1項)。

  • お店が「特定用途(飲食店、スナック、キャバクラ等)」であること

  • かつ、収容人員が「300人以上」の大規模店舗であること

「うちは300人も入らないから関係ない」と思ったオーナー様、まだ安心できません。入居しているビル全体が「300人以上」の場合、ビル全体の統括防火管理のルールで、各テナントの防火管理者にも再講習を求める運用がなされているケースがあります。

② もし再講習を忘れたらどうなる?

再講習を期限内に受けなかった場合、その人の防火管理者としての資格は「失効」扱いにはなりませんが「適法に選任されている状態」ではなくなります。 つまり、消防署からは「防火管理者が不在である」とみなされ、是正命令の対象となります。また、その状態で火災が起きた場合、「最新の防火知識をアップデートする義務を怠った」として、過失責任が重く問われることになります。

交渉

【相談無料】関西全域対応の行政書士にお任せ

ここまで読んで、「お店を開業したいけど大変そう・・」と不安になった方もいるかもしれません。

脅すようなことばかり言いましたが、要は「最初から正しいルールで準備すれば、何も怖くない」ということです。

  • 「うちは大丈夫だろう」

  • 「ネットにこう書いてあった」

これらはすべて、全く役に立ちません。

 

【時間がない】【不安】【プロに任せたい】【めんどくさい】

 

 

 

上記のような場合は、ぜひ弊所にご相談ください。
アドバイスから手続きの代行まで、トータルで全力サポートさせていただきます。

 

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