どもー!大阪を中心に関西全域で夜のお店の許認可サポートをさせていただいている、スキンヘッドがトレードマークの行政書士です。

「後輩に店を譲って引退したい」 「節税のために、個人事業から法人に変えたい」
今、スマホで「風営法 名義変更」と検索したあなた。 少しだけ手を止めて聞いてください。
電気や水道なら電話一本で名義が変わります。しかし、風営法(キャバクラ・ラウンジ・バー・麻雀など)の世界に、単純な「名義変更」という手続きは存在しません。
安易に考えて手続きを進めると、こんな未来が待っています。
警察署:「 はい、新規許可になるから許可下りるまで店閉めてね」
大家さん:「 名義変わるなら契約し直さないと。敷金も礼金も入れ直してね」
新オーナー:「 許可が出る前に営業して逮捕(無許可営業)」
脅しではありません。これらは全然あり得るリアルな話です。 しかし、「店を1日も休まず、スムーズに引き継ぐ方法」もなくはありません。
大阪・兵庫・京都、関西の夜の街を知り尽くした「スキンヘッド行政書士」が、「正しい名義変更のやり方」を包み隠さず公開します。

なぜ風営法の許可は引き継げないのか?
結論から言うと、風営法の許可は「店(ハコ)」ではなく「人(あなた)」に出ているからです。
株式会社などの法人であれば、その法人に対して許可がでてるわけですね。
運転免許証と同じです。あなたが車(店)を友人に譲っても、あなたの運転免許証(許可)まで譲れませんよね? 友人は教習所に通って、試験を受け、自分の免許を取る必要があります。
普通にやると発生する「3つの地獄」
何も対策せずに「オーナー変えます」と警察に行くと、こうなります。
「空白の2ヶ月」が発生
新しい許可が下りるまでの2カ月(標準処理期間)、店は営業できません。 家賃、キャストの保証給などの費用が発生します。大家・管理会社とのトラブル
物件契約の名義変更が必要です。「また審査からやり直し」「礼金払い直し」と言われるケースがあり得ます。新規許可申請のやり直し
新しいオーナーが欠格事由に該当していないか?構造設備は問題ないか?保全対象施設が近くにできていないか?など、原則として申請をやり直す必要があります。

あなたはどのパターン?ケース別「引き継ぎ」の難易度
お店を譲るパターンは大きく分けて3つあります。
| ケース | 具体例 | 手続きの種類 | 難易度 | 営業停止 |
| ① 個人 → 個人 | 知人に店を売る、店長に譲る | 新規許可 | 高 | あり(原則) |
| ② 個人 → 法人 | 個人事業主が会社を作る(法人成り) | 新規許可 | 高 | あり(原則) |
| ③ 法人 → 法人 | 社長交代、M&A(株式譲渡) | 変更届 | 低 | なし |
① ②の場合
前のオーナーが廃業届を出し、新しいオーナーが新規で申請します。
前述の通り、原則として空白期間(休業)が生まれます。これが一番キツイです。
③の場合
もし、現在のお店が「株式会社〇〇」名義で許可を取っているのであれば手続きが変わります。
社長(代表取締役)が変わるだけなら、許可はそのまま使えます。
これは「新規許可」ではなく、「変更届」を提出するだけでOK(風営法第10条)。
法務局で役員変更の登記をした後、警察署へ届け出るだけです。もちろん、お店を休む必要は1秒もありません。

【大阪の特例】店を閉めずにバトンタッチ!「重複申請(現況有姿)」
「うちは個人事業やから、やっぱり2ヶ月休まなあかんのか…」
と絶望している大阪のオーナーさん。諦めるのはまだ早いです。
大阪府警などの一部の運用では、実務上「現況有姿申請」や「重複申請」と呼ばれる、特例的な引き継ぎ方法が認められるケースがあります。
どういう仕組み?
通常は「Aさんが廃業 → Bさんが申請」ですが、この方法では「Aさんが営業している状態で、Bさんが許可申請をかぶせて行う」ことができます。
通常: A廃業(閉店)➡ 審査(2ヶ月・閉店)➡ B許可(開店)
特例: A営業中 ➡ B申請(審査中もAが営業)➡ B許可が出た瞬間にA廃業・B開店!
これなら、リレーのバトンパスのように空白期間ゼロでお店を引き継げます。
⚠️ 「現況有姿」の条件
この重複申請を通すには、「お店の中身を1ミリも変えないこと(現況有姿)」が条件です。
- 「ソファが古くなったから買い替えた(形が変わった)」➡ NG(構造変更)
- 「VIPルームを作った」➡ NG
- 「席の配置を大幅に変更した」➡ NG
警察の実査(検査)で図面と違う箇所が見つかれば、その場で「是正指導(工事やり直し)」となり、許可は遅れ、結局店を休むことになります。

絶対にやってはいけない「フライング営業」
絶対に、以下の行動は取らないでください。
🆖「申請出したし、今日から俺(新オーナーB)が仕切るわ!売上も俺の口座に入れて!」
これは一発アウトです。
許可証が手元に届くその瞬間までは、あくまで「前のオーナー(Aさん)」のお店です。
もし許可が下りる前にBさんが実質的な経営(仕入れ、採用、売上管理)を行ってしまうと、以下の処罰が下されます。
Bさん: 許可がないのに営業した「無許可営業」(風営法第3条違反)
Aさん: Bさんに名義を貸して営業させた「名義貸し」(風営法第11条違反)
個人なら「5年以下の拘禁刑または1000万円以下の罰金(またはその併科)」
法人なら「3億円以下の罰金(両罰規定)」
さらに、許可は取り消され、向こう5年間は二人とも風俗営業の許可が取れなくなります。業界追放です。
忘れちゃいけない「相続」と「合併・分割」
① 親が亡くなった!「相続」の場合
お父さんが亡くなって、息子が店を継ぐ場合。
この場合は「新規許可」ではなく、「地位の承継(相続承認申請)」という手続きで引き継げます(風営法第7条)。
【超重要】期限は60日以内!
被相続人(お父さん)が亡くなってから60日以内に申請しないと、許可は消滅します。葬儀などでバタバタして期限を過ぎると、すべてパァになります。1日でも過ぎたらアウトです。
② 会社の「合併・分割」でも引き継げる(法改正)
以前は、会社が合併すると許可が消えてしまいましたが、近年の法改正により、一定の条件を満たせば「合併・分割」による事業承継も認められるようになりました(風営法第7条の2, 第7条の3)。
M&Aを検討している法人オーナー様は、このスキームを使うことでスムーズな承継が可能です。

【相談無料】関西全域対応の行政書士にお任せ
ここまで読んで、「名義変更って、こんなに落とし穴があるの…?」と不安になった方もいるかもしれません。
脅すようなことばかり言いましたが、要は「最初から正しいルールで準備すれば、何も怖くない」ということです。
「うちは大丈夫だろう」
「ネットにこう書いてあった」
これらはすべて、全く役に立ちません。
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