カラオケと風営法|接待・遊興の判断基準と都道府県条例

風営法とカラオケ

どーも!

バー、スナックなど、風営法手続きに特化したスキンヘッドの行政書士です。

行政書士

 

スナックやガールズバーなど、カラオケを1台設置するだけで、店内が一気に盛り上がりますよね。

しかし、カラオケという設備は、風営法上の「接待」や「遊興」という概念と密接に関係しています。

使用方法一つで必要な許認可が全く変わってしまいますからね。
ちゃんと理解していないと、知らず知らずのうちに無許可営業になってしまっていることも・・・。

 

「うちの店は深夜営業の届出だけで大丈夫?」

「従業員が一緒に歌うのは接待になる?」

「お客が歌うだけで特定遊興になるの?」

 

この記事では、「カラオケ」が風営法上のどの規制に該当するのか、「接待」「遊興」の判断基準と「都道府県条例」による規制を徹底解説します。


行政書士が教える

カラオケと風営法の関係を理解する

 

さて、それでは飲み屋さんにとって諸刃の剣ともなりえる『カラオケと風営法の関係』について説明していきますね。

まず、店舗にカラオケを設置した場合、風営法上の規制が課されるかどうかの判断基準は、「誰が」「どのように」カラオケを利用するのかという営業形態によって決まります。

1. 「遊興」と「接待」の定義がカラオケを規制する

カラオケに関連する風営法上の主な規制は、以下の2つの行為に集約されます。

規制の種類定義と規制目的
接待(風俗営業許可)従業員が客の特定の少数の近くに付き、継続して談笑・サービスを提供すること。カラオケでいえば、客と一緒に歌う行為などが該当します。
遊興(特定遊興許可)設備や演出により、客に一時的な興奮や楽しさを提供し、集団的な盛り上がりを誘発する行為。カラオケでいえば、専属のDJが音響・照明演出を行うなどが該当します。

 

2. 都道府県条例の規制

カラオケを使用すると、十分な防音処理がされていないと騒音によるトラブルが発生しますよね?

その為、各都道府県により飲食店でカラオケを使用する際のルールが定められています。

【カラオケ規制の例】

[大阪]

◇使用禁止時間:午後11時から翌日の午前6時まで

◇規制の適用除外

  • 音響機器から発生する音が防音装置を講ずることにより飲食店等から外部に漏れない場合
  • 飲食店等が消防法第8条の2第1項に規定する地下街に立地する場合
  • 飲食店等の周囲50メートル以内の区域に人の居住の用に供されている建物及び病院、診療所等特に静穏を必要とする施設が存在しない場合などは、規制の適用は受けません。

◇罰則:3月以下の懲役または20万円以下の罰金が科されます。

 

カラオケという武器を使うのであれば、しっかりとお店の装備(防音)も整えなければなりませんね。


接待行為

規制の境界線:カラオケが「接待」とみなされるケース

 

最も多くのスナックやバーのオーナー様が悩むのが、この「接待」の境界線です。
カラオケにおける接待行為とは、お客さんと一緒に歌ったり、手拍子などで盛り上げたりする行為が該当します。

 

1. 1号営業(社交飲食店)許可が必要になるケース

以下の行為が「継続的」かつ「特定少数の客」に対して行われると、接待行為と判断され、風俗営業許可(1号営業)が必要です。

  • デュエット・合いの手: 従業員が客の隣に座り、一緒に歌う、あるいは客の歌に継続して手拍子や合いの手を入れる。
  • カラオケの操作: 従業員が客の近くで継続的に予約曲を入れ替えたり、ボリュームを操作したりする。
  • 客を鼓舞する: 従業員が客の歌唱を褒めたり、継続して会話を続けたりする。

 

必要となる許可営業時間制限
風俗営業許可(1号)深夜0時まで(条例で午前1時までの延長あり)

【詳細は下記記事へ】

風俗営業(1号)の営業時間|キャバクラ・スナックはなぜ「深夜0時」までなのか

 

2. 接待と判断されないケース

以下の行為は、通常「接待」とはみなされません。

  • すべての客に向けて歌唱を促す一般的な声かけ。
  • 店全体に向けたサービスとして、カラオケ機器を操作する行為。

【ポイント】

特定の客に向けてサービスを行うのではなく、不特定多数(お客さん全員)に向けたサービス提供であれば「接待」には該当しません。


特定遊興飲食店営業の営業時間

 規制の境界線:カラオケが「遊興」とみなされるケース

 

カラオケの利用形態によっては、「特定遊興飲食店営業」の許可が必要になる場合があります。
風営法の許認可の中でも要件が厳しく、なかなか難易度が高いと有名なんですよね。

一般的には、ダンスクラブやライブハウスなどが該当するんですが、カラオケなどの遊興設備は使用方法によっては遊興行為となります。

1. 特定遊興飲食店営業許可が必要になるケース

まず大前提として、特定遊興飲食店営業の3つの要件を覚えておきましょう。

 

【深夜】【飲酒】【遊興】

 

この3つです。1つでも該当しない場合は許可は不要です。

【深夜】【飲酒】はわかりますよね?
では、【遊興】とはどういった場合に該当するのでしょうか?

カラオケが単なるサービスではなく、集団的な興奮や一体感を誘発する「遊興」の要素が強いと判断されると、特定遊興飲食店営業の許可が必要です。

  • DJブースの設置と演出: 専属のDJが常駐し、カラオケ利用客の歌に合わせて照明や音響を演出・操作し、フロア全体を盛り上げる行為。
  • イベント性が高い利用: カラオケ大会やパフォーマンス主体のイベントを頻繁に開催し、客に歌わせることをメインの遊興としている場合。
必要となる許可営業時間制限
特定遊興飲食店営業許可午前5時まで(条例により地域差あり)

 

【詳細は下記記事をお読みください】

【ナイトクラブ・ライブハウス開業】特定遊興飲食店営業許可を最速で取得する完全ガイド


行政書士

まとめ:カラオケ導入時のリスク回避策

 

重要なことなので口を酸っぱくしていいますが、カラオケ設備は無許可営業という重大な違反に繋がるリスクがあります。

  • 接待リスクの回避: 「特定の客」に対する「継続的な」サービス提供を避ける為に、接客マニュアルを作成し従業員に周知する。
  • 遊興リスクの回避: DJや派手な照明演出といった、集団的な興奮を誘発する設備や演出を避ける。
  • 深夜営業の確認: 深夜0時以降も営業する場合は、必ず深夜酒類提供飲食店営業の届出が提出済みであることを確認し、都道府県の条例で定めるカラオケ機器の防音設備・振動基準に違反していないかを確認してください。

 

 

 

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