風営法で「ダンス」が問題になる理由とは?
風営法でダンスが規制されていた理由は、単に「踊ることが問題」だったわけではありません。
理由は単純で、かつてのダンスホールやディスコが「男女の不純異性交遊の場」になりやすいと警察に判断されていたからです。
昭和の時代から続く古い風営法では、「客にダンスをさせる営業」は一律で「風俗営業」とされ、深夜営業が一切認められていませんでした。
皆さんのイメージだと、ダンスクラブは22時以降くらいから入店して朝まで遊び倒すというイメージの人もいると思います。
0時以降閉まるクラブって思い切り遊べませんよね・・・。
そのため、朝まで営業したいクラブは、法的なグレーゾーン(あるいはブラック)で営業せざるを得ないという、歪んだ状況が続いていたのです。
問題となっていたのは下記のポイント。
「不特定多数の男女が、酒を伴って密接に交流する場」だったこと
戦後〜昭和期にかけて流行したダンスホールやキャバレーでは、
- 男女の密接な接触
- 売春などの温床化
- 暴力団関係者の関与
- 深夜の騒音・トラブル
といった問題が社会問題になっていました。
その結果、
「ダンス=風紀を乱すおそれのある行為」
として扱われ、風営法で規制されることになります。
昔は確かにそんなイメージだったかもしれませんが、今はそうでもないですよね。
時代と共に価値観は変わっていきますが、こうして古い時代に作られた法律と実態が剥離していくんですよね。
条文上の考え方
◎風俗営業取締法
(定義)
第一条 この法律で、風俗営業とは、左の各号の一に該当する営業をいう。
一 待合、料理店、カフエーその他客席で客の接待をして客に遊興又は飲食をさせる営業
二 キヤバレー、ダンスホールその他設備を設けて客にダンスをさせる営業
三 玉突場、まあじやん屋その他設備を設けて客に射幸心をそそる虞のある遊技をさせる営業
旧来の風営法では、
「客にダンスをさせる営業」=風俗営業(3号営業)
としてカテゴライズされていました。
ここで重要なのは、
- ダンスそのものではなく
- 「客にさせる」ことが規制対象
という点です。この考え方は現在でも同じです。
なぜ2015年に風営法改正がなぜ行われたのか?
クラブ業界にとって大きな転機になったのが、2015年(平成27年)の法改正です。
背景はいくつかありますが、重要なのはこの3つです。
- ダンス文化の一般化(若者文化として定着)
- インバウンド・観光政策
- ナイトタイムエコノミーの推進
簡単に言うと、
「もう全面禁止は現実に合っていない」
とお上が判断したということですね。
先述しましたが、これまでの状況はかなり歪でした。
改正前の実態
- 深夜のダンス営業は禁止
- でも実際はクラブは普通に営業
- つまりほぼグレー状態
そして、タイミングによっては摘発される。
「やってる人は多いけど、いつでも捕まえられる状態」
これが当時のリアルな実態ですね。
お上もいつまでもグレーゾーンで黙認している訳にもいきません。
世間の実態に合わせて、ダンスを風俗営業のカテゴリーから外しました。
この流れで新しくできたのが、
特定遊興飲食店営業
ざっくり言うと、「ルール守るなら深夜でも酒飲んで踊ってOK」という制度です。
制度や許可の取得要件などの詳細はこちらで解説しています。
https://gyoseisyoshi-kansai.com/fuei/tokuyukyo/
特定遊興飲食店営業の営業時間の考え方
従来と違って、
- 深夜0時以降も営業可能
- 原則として朝まで営業OK(地域差あり)
になりました。
特定遊興飲食店営業の営業時間の詳細はこちら
https://gyoseisyoshi-kansai.com/fuei/tokuyukyo-zikan/

法改正後のクラブ営業のリアル
①「合法営業」に変わったがハードルは上がった
改正によって、許可を取れば堂々と営業できるようになりました。
今までの深夜営業は黙認といった形でグレーゾーンの営業であり、いつ捕まるか分からないといった大きなリスクがありました。
『特定遊興飲食店営業』というカテゴリーに分類されたことで、堂々と深夜営業を行うことができるようになりました。
ただしその代わりに、許可要件はかなり厳格です。
② 物件選びでほぼ勝負が決まる
言い方はよくないかもしれませんが、、
特定遊興飲食店営業の許可は「物件ゲー」です。
風俗営業よりも狭い特定地域でのみ許可取得が可能。
都道府県によっては許可取得が不可能な地域も存在します。
この狭すぎる営業可能地域はさすがに問題あると思うんですが、私が考えることでもないのでそういうものだと思っておきます。

ダンスに関わる業種と許可の要否
特定遊興飲食店営業許可が必要になるケース
ダンスクラブ・ディスコ【許可が必要】
深夜(0時以降)にお酒を提供し、DJが音楽を流して客が自由に踊るスタイルなら、原則として「特定遊興飲食店営業」の許可が必要です。
ライブハウス【ケースバイケース】
客がステージを見て楽しむだけなら飲食店営業でOKですが、客がフロアで激しく踊り、店側もそれを煽るような「遊興」がメインになるなら、特定遊興の許可を検討すべきです。
許可が不要なケース
ダンススタジオ・教室【許可不要】
一番多い勘違いがこれです。ダンススタジオや教室は、あくまで「技術を教える場所」です。客に「遊び(遊興)」をさせているわけではないので、風営法の許可は必要ありません。安心してください。
特定遊興飲食店営業許可に関するQ&A
【定義・営業内容に関する疑問】
| Q. | 「特定遊興飲食店営業」とは具体的にどのようなお店が該当するのですか? |
| A. | 深夜(午前0時以降)に、お客様にお酒を提供しつつ、お店側が積極的に「遊興」をさせる営業を指します。具体的には、ナイトクラブ、ライブハウス、ショーパブなどが該当します。重要なのは、「遊興」とは客にダンスをさせたり、プロの歌や演奏、ショーを見せたりするなど、お店が働きかけて客を遊び興じさせる行為であるという点です。※1 |
| Q. | 深夜にお酒を提供するバーですが、カラオケがあるだけで特定遊興に該当しますか? |
| A. | カラオケ設備があるだけでは該当しませんが、内容次第で該当します。 単にカラオケ装置を設置し、お客様が自由に歌うだけなら「深夜酒類提供飲食店営業」の届出で済みます。しかし、お店側が照明の演出をしたり、合いの手を入れたり、不特定多数の客に歌うことを積極的に勧める行為を行うと、「遊興」と見なされ、特定遊興飲食店営業許可が必要になります。 |
【無許可営業と罰則に関する疑問】
| Q. | 特定遊興飲食店営業の許可を取らずに営業した場合、どのような罰則がありますか? |
| A. | 特定遊興飲食店営業許可を無許可で営業した場合、風営法違反となり、「5年以下の懲役」もしくは「1000万円以下の罰金」、またはその両方が科せられる可能性があります。 無許可営業は摘発リスクが非常に高く、一度でも違反すると、将来的に正規の許可を取得することが極めて困難になります。必ず開業前に適正な許可を取得してください。 |
【営業時間・期間に関する疑問】
| Q. | 特定遊興飲食店営業の「営業時間に関するルール」を教えてください。 |
| A. | 午前6時から翌日の午前0時までの時間帯以外に、遊興と飲食をさせる営業が「特定遊興飲食店営業」の対象です。 つまり、午前0時以降の深夜に営業するお店が該当します。ただし、自治体の条例により、午前5時から午前6時までの営業が禁止されている地域が多いなど、地域ごとのルール(条例で定める禁止時間)がありますので、必ず確認が必要です。※2 |
| Q. | 許可申請から実際に営業を開始できるまでの期間はどれくらいかかりますか? |
| A. | 標準処理期間は申請受理後、55日(土日祝日等を除く)です。 警察署に書類が受理されてから許可が下りるまでの期間は、約2.5ヶ月とされています。これに加え、事前の物件調査、図面作成、書類準備に数週間から1ヶ月程度が必要となります。トータルで3ヶ月以上を見込んで、早めに準備に取り掛かることをおすすめします。 |
※1 遊興の具体例に関しては下記記事をお読みください。
※2 営業時間に関しては下記記事をお読みください。
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特定遊興飲食店営業許可が不要なケースを考察しました。

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ここまで読んで、「ダンスクラブやライブハウスを開業したいけど大変そう・・」と不安になった方もいるかもしれません。
脅すようなことばかり言いましたが、要は「最初から正しいルールで準備すれば、何も怖くない」ということです。
「うちは大丈夫だろう」
「ネットにこう書いてあった」
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