花火大会の様子をドローンで撮影した動画がよくインスタなどで流れてますよね。
中には花火の中に突入していくなんて、すごく迫力のある映像もあったり。
ただ、その流れている映像のすべてが飛行許可を取得して撮影しているとは中々考えにくいんですよね。。
花火大会周辺での撮影はかなり難易度が高くなります。
単純に危険なので。
花火に無粋な迷惑ドローン、無許可飛行で打ち上げ中断…監視難しく主催者は対応苦慮 : 読売新聞
こんなニュースよく見ますよね。
飛行許可申請や関係機関への調整をしておかなければ花火大会が中断され、下手すると多額の損害賠償を請求されてしまうことも。
この記事では、花火大会でドローンを飛行させる手順について解説します。
3分ほどで読めるように要点をギュッと絞って解説していますので、最後までお読みいただければと思います。
花火大会でのドローン飛行には個別申請が必要
まず、ドローンの飛行には航空法の規制が関係することはご存じですよね?
この規制は『飛行するエリア』と『飛行する方法』についてです。
下記に該当する場合は国土交通大臣の飛行許可・承認が必要となります。
花火大会で関係してくるのは、『人口集中地区の上空での飛行(DID地区)』『夜間飛行』『目視外飛行』『人または物件と距離を確保できない飛行』『催し物上空での飛行』でしょうか。
花火大会での撮影はこれらの『特定飛行』に該当する可能性が高いため、個別申請が必要となります。
イベント上空飛行がどんな飛行方法なのかというと、簡単に言うと特定の日時に特定の場所に不特定多数の人が集まる場所の上空での飛行です。
例えば、お祭りや花火大会やスポーツの試合、スポーツ大会・屋外で開催されるコンサート等のイベント・ドローンショーなんかが該当しますね。
このイベント上空飛行が非常に飛行許可の難易度が高いんですよね。。
単純に不特定多数の自由に動き回る人が多いので、万が一ドローンが人ごみに墜落しようものなら大問題です。
ドローンのパイロットだけでなく、主催者も十分な安全措置をしていなかったと罪に問われる可能性があります。
どれだけ対策を講じても事故の可能性は0にはなりません。
しかし、可能な限りリスクを下げてイベントを行うことは主催者の責務ですので、しっかりと対策をしましょう。
それでは、ここからは飛行許可を取得する為にどのような対策を講じる必要があるのか一緒に考えてみましょう。
①立入禁止区画の設置
上記はイベント上空飛行の場合の飛行経路の作成例です。
イベント上空飛行では、『立入禁止区画』を設置する必要があります。
この立入禁止区画の広さは、ドローンを飛行させる高度によって変わります。
飛行範囲の外周からが基準となりますので注意してくださいね。
それに今回は『花火大会』がメインテーマです。
花火を打ち上げるのは日没後、つまり『夜間飛行』ですよね?
ということは標準マニュアルで飛行させる場合、夜間飛行では《飛行高度と同じ距離の半径の範囲》を【立入禁止区画】として設定する必要があります。
なので100m飛行させる場合は、100m半径を取らなければならないのでイベント上空飛行の立入禁止区画より広く距離を取る必要があります。
この安全基準を守ることが不可欠ですので、十分な立入禁止区画を確保できない場合は飛行許可は取得できません。
②補助者の適切な配置
立入禁止区画の設置と並んで重要な『補助者の配置』についても考える必要があります。
イベント上空飛行の安全確保の体制には補助者の設置は不可欠です。
- 飛行経路全体を見渡せる位置にドローンの飛行状況及び周囲の気象状況の変化等を常に監視できる補助者を配置
- 上空で無人航空機が飛行していることを第三者に注意喚起する補助者を配置
- 不測の事態が発生した際に、第三者の避難誘導等を行うことができる補助者を適切に配置
立入禁止区画の周囲や飛行経路を見渡せる位置に適切に配置する必要があります。
③主催者・操縦者・行政の連携は不可欠
ここまで読んでもらうともうお分かりだと思いますが、花火大会をドローンで撮影するには関係者の連携が不可欠です。
イベント企画の初期の段階から携わっていなければ対応も難しいかと。
□主催者
□操縦者
□消防
□警察
□観光協会など
花火大会を成功させるためにも入念な下準備が必要となります。
花火大会での飛行許可は行政書士にお任せください
いかがでしょうか?
花火大会などのイベント上空での飛行の安全体制の確保について理解できましたでしょうか?
ドローンに関する法改正は度々行われているため、最新知識のアップデートは不可欠です。
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花火大会を安全に、適法に運営できるよう全力でサポートさせていただきます。